1.リスクのない手術、麻酔はない
胸オペ、子宮卵巣摘出も一般的な手術と同じであり、術後の合併症が起こるリスクの可能性は絶対ないとは言えません。
予期できないリスクも必ずあります。
これらのリスクは、手術中を含め、術後の数日も同じです。
術後の旅行も当然リスクは増加する可能性が十分にあります。
2.手術後の安静は大切
胸オペ、子宮卵巣摘出後の活発な活動は、術後にいくら調子がよくても健康を損なう可能性があります。
医学的立場からしても、術後は適度な安静が必要ですし、合併症のリスクを少しでも減らすために、術後の観光は当然避けるべきです。
FTM当事者の体験談には、観光もできてよかったなどの感想もよく耳にしますが、結果的に何もなかっただけでと考えておいたほうがよいでしょう。
手術後の観光を積極的に勧められるものではありません。
☞胸オペを考えているひとへ
3.長いフライト時間が結果に影響することも
一般的に、手術後の長い飛行時間だと、肺塞栓症や静脈血栓の発症のリスクが高くなることを知っていますか?
とくに手術後は、このような血栓が生じやすい状態であるため、一般人より潜在的なリスクがより高くなります。
4.医療過誤のときは、泣き寝入り
海外での手術した患者さんに対して、なにかあったときに保護したり、義務化された法律は国内にはありません。
なにか重大なトラブルや外科的、あるいは、医療過誤が生じた場合には、日本と異なり法的手段がないと考えた方がよいでしょう。
5.安い手術は高くつくこともある
タイなどの海外で手術する場合は、もしかすると日本で手術する場合より安く済むかもしれません。
ただし、なにか合併症などのトラブルがあったときには、日本で行った場合の費用以上に高くなる可能性もあります。
このような場合、修正するため手術や合併症のための追加治療費の負担が結局は大きくなることもあります。