インターセックス(半陰陽)と性同一性障害gidとは、まったく違うものです。
性同一性障害gidは、性染色体に異常は見られません。
ただ、診断時には、インターセックスを除外するために、性染色体検査をします。
実際に、裁判所に性別変更時に提出する診断書には、性染色体異常の有無の記載事項があり、必須検査です。
外陰部の形態が男か女か紛らわしいものを半陰陽といいます。
次のように分類されます。
予備知識として、男性型は46+XY、女性型は46+XXです。
a. 真性半陰陽
・染色体は、大部分が46,XXです。他に、46,XY、46,XX/XYのモザイク型などもあります。
性腺は、卵巣と睾丸の両方を持つか、または両方の組織を兼ね備える。外性器は紛らわしい。
・ほとんどに子宮があり、半分に月経があり、1/4に排卵、1/8に精子を作ることができます。
・乳房の発育もあります。生まれたときから、睾丸がお腹にあり、鼠径ヘルニアだったりします。
b. 女性半陰陽
・染色体は46,XXは、性腺は卵巣と子宮が存在しますが、外性器は紛らわしいです。
乳房の発育はなく、月経もありません。
例:副腎性器症候群
c. 男性半陰陽
染色体は、46,XYですが、外見は女性です。女性型に近いものから男性に近いものまで外性器もさまざまです。
性腺は、睾丸で子宮はありません。
二次性徴に乏しいので、生理が来ないという理由でこの病気に気づくことがあります。
例:精巣(睾丸)女性化症候群
性染色体異常とは?
a. ターナーTurner 症候群
性腺の発生に異常症の代表的なものです。
胎生期に性腺の分化が止まったために、卵巣が瘢痕化し卵胞が見られません。
そのため、月経がありません。二次性徴(腋毛、恥毛が薄く、小児のような乳房、外性器)もありません。
染色体は、45,XOで、検査では、FSH(黄体刺激ホルモン)、LH(卵胞刺激ホルモン)が上昇しています。治療は、エストロゲン、プロゲステロンを投与します。
b. クラインフェルターKlinefelter症候群
長身でやさ男で女性化乳房、内、外性器は男性型です。ときに、知能が低下していることもあります。染色体は、47,XXYで、性腺は睾丸。ただし、精子がありません。
c. super female
47,XXX
d. YY症候群
47,XYY
e. 真性半陰陽の一部
XXとXYのモザイク