性同一性障害gidの方にとって学校生活は楽しめないケースが珍しくありません。周囲の理解がよく、多様な価値観を認め合える場合には非常に強い結びつきとなりますが、多くの学校がそうであるかといえばNoであると言わざるを得ません。

学校生活の中で、性同一性障害gidの方は間違いなくマイノリティとなります。そして、小学校高学年から中高生の年齢になるとグループで固まるようになりがちですが、基本的にこういったコミュニティは排他的であるといえます。

自身の価値観とは違う価値観、違うものを許容できないケースが多く、いじめや無視といった問題行動に繋がるケースが多くなっているのです。

学校生活において性同一性障害の児童が苦しむのは友人関係だけでなく、教員の無理解による精神的な苦痛などもあります。身体と精神の性が一致しないために、男女で体育を分ける場合などでは心理的に見て異性の裸を見せられることになりますし、疎外感などを感じる事も珍しくはありません。また、男性らしさと女性らしさを求められるため、非常に生きづらさを感じているといえます。

そういった性同一性障害の方は、成人してからも学生生活の苦しさをもったままとなります。人生の中でコミュニケーションなどで傷ついてきた人たちであり、ケアが求められるという事は誰もが理解しておく必要があるといえるでしょう。