戸籍上は女性だが男性として生活しているFTMの訓練生(23)に対し、愛知県が運営する「愛知障害者職業能力開発校」希望する男子寮ではなく女子寮への入寮を条件に入校を認めていたことがわかった。
FTMの訓練生は「女子寮に入ることで、自分が性同一性障害gidであることが他の訓練生に知られることになった」と話している。
FTMの訓練生は、高校時代に性同一性障害gidと医師の診断を受けて、改名もしていた。卒業後に勤めた病院では男性として働いていたが、昨年、筋ジストロフィーの症状が進行したため、病院を退職。
1年制の職業訓練施設である同校に今年4月の入校を希望し、願書には既往症として性同一性障害gidとを記載し、診断書も添えていたという。
同校には通校が難しい人向けには、女子寮と男子寮がある。このFTMの訓練生は杖や車椅子を使って生活していたため、通校が難しいために、男子寮への入寮を希望していた。
入校許可の際、通校生として扱われていたため、問い合わせたところ、性同一性障害gidを理由に入寮を断られたという。
通校が難しいことを訴えた結果、戸籍上は女性のため、女子寮なら受け入れられると学校側から提案された。いったん受け入れられたが、トイレで女性の訓練生と顔を合わせるなど気まずさなどから、入寮後も男子寮への希望したが認められなかった。