性同一性障害GIDの方にとって、家族の支えは心強い物となります。その理由はやはり、周囲に理解されないことへの苦しさ、心理的、自己認識的な意味の性別が身体的な性別と異なることから生じる不快感や自己嫌悪感を包み込んでくれる事に繋がるためです。
性同一性障害GIDは、性的にどのような役割をすればよいのかという葛藤に悩まされるだけでなく、周囲から異端な存在として扱われることにより様々な面で傷つきやすい環境に晒されているといえます。その結果、最悪の場合いじめや不登校といった学校問題、精神的な疾患や原因不明の自律神経失調等の健康問題を生じさせる事があります。
しかし、家族の役割である構成員の支えとなる事が、性同一性障害GIDの方を救う、心強い支えとなります。前述した問題が起こりやすくなる原因はやはり孤立・孤独です。
周囲の友人も勿論重要ですが、家族という安心できる場所に戻ることで、孤独から開放され、自分はこの世界で暮らしても良いのだという感覚を持つことが出来ます。
それによって、喪失していた自尊心を向上させ、個性を取り戻す事が出来る様になるのです。そして、社会的な関わりに対して挑戦できるようになるための支援を家族が間接的に行う事になるといえます。
だからこそ、家族の役割が肝心だといえます。家族の関わりがあってこそ社会的に生活しやすくなるので、そういったサポートが得られるような環境づくりが重要といえます。