性同一性障害gidとは、医学的な病名で、生理学的には性別が明らかであるにもかかわらず、心理的に別の性別であると確信をもち、身体的にも社会的にも別の性別に適合させようとする障害のことをいいます。
日本でもこの性同一性障害gidという言葉の認知度が飛躍的に高まっていますが、性同一性障害gidという診断分類名を使わない傾向にあります。
これは米国精神医学会のマニュアルが改訂されたためで、これには性同一性障害gidという言葉がなくなり、性別違和という言葉が登場したためです。
ただ概念が大きく改められているので、性同一性障害gidイコール性別違和ということではありません。 人の性別は男性と女性のどちらかという概念の性同一性障害gidと違い、男性と女性の2つのみで捉えきることができないという考えが性別違和の解釈です。
ただ病名が変更したからといって、性同一性障害の人たちの悩みが和らぐことを意味しているわけではありません。 生物学的性別の性役割に合わせるように、家族や社会から強制されたことも原因となり、ほとんどの性別違和の方達は、苦痛を経験しています。
幼い頃から生物学的性別に合わせようとして苦しんでいる人もいる一方で、稀に早くから親に受け入れてもらえる子もいます。ただ多くの人たちは隠して、社会の要求に合わせようと苦闘しているのが現実です。 自分本来の性別に再適合することで、ようやく本当の自分になれるといえます。