性同一性障害は、性の自己意識と生物学的な性別が一致せず、性別違和感を覚える疾患だと定義されています。 英語でGender Identity Disorder といい、GID当事者とも呼ばれています。
男性の脳と女性の脳には違いがあります。胎生期に脳が分化する際に、脳の性差にあわせて身体も分化しますが、何らかの原因によって脳の性と身体の性にズレが生じたと考えれている1つの原因です。
1998年に日本初の公式での性別判定に基づく性転換手術が、埼玉医大で行われました。 2001年から2002年にかけて、テレビドラマ「3年B組 金八先生」第6シリーズで、上戸彩さんが性同一性障害の生徒を演じました。
このことが、一躍世間に性同一性障害の事が知られるようになった大きな契機とも言えるでしょう。 スカートの女子の制服ではなく学ランを着て、膨らんでくる乳房に性別違和感を覚え、胸にサラシを巻いて膨らみを抑えるなど、熱演されました。
性同一性障害は、ニューハーフや男装・女装などの異性装とは異なります。 男装や女装は服装の好みや趣味の範疇ですが、性同一性障害の人は、性の自己意識に基づいた服装をし、冠婚葬祭の場でも、戸籍に基づく性に合った服装をすることが非常に苦痛です。
趣味や好みの範疇と言えるものではありません。 性同一性障害の人たちは、家族や友人との関係、就業、戸籍の問題など、人生そのものに多くの影響を与えます。